「…グズッ……ヒック………」

何時間ここで泣いたんだろう。

トン。

誰かに肩を叩かれた。

「だ、誰!?お願い!殺さないでっ!」

この世界はおかしいよ。

もし怖い人だったら…。

勇気を振り絞って振り返る。

「大丈夫。私はそなたの味方だ。」

(綺麗な声…)

その声の持ち主は、私より2つくらい年上の美しい男の子だった。

「味方…?」