あの日――。
私たちは夢幻の館に行った。
その風景はなんだか早苗ちゃんの家に似ていて、暗かったのを覚えている。

中はなんと言うか洋風ホテルみたいで綺麗だった。
部屋は沢山あったから探検したの。

最後私たちは夢幻の精霊にお願い事を叶えてもらった。

私は何て言ったっけ。忘れちゃったなぁ。

―――既にあの日から一週間経とうとしていた。

朝。
『――――ウケる~ww』『―――はい、この件については……』

背の高い人も低い人もいてガヤガヤしている駅。
そこを私は只一人で掻き分けながら進んでいた。
前までは背の高い早苗ちゃんがいたからなんの障害もなく進めていた。だけど―――。

「ダメ。前向きに行くって決めたでしょ?私。」

前向きに行く。
それは私の教訓。
頑張れ自分って。




早苗ちゃんだって頑張ってるんだから。