「あ~行きたいんだけど、夏休み中、遊び過ぎておサイフが寂しいんだよね?」


顔の前で両手を合わせて、4人に謝る。本当に申し訳なさそうな表情を作るのがポイント。



「えー、莉音来ないの?」



「いいじゃん、行こうよ~」



「そぉーだよ~、莉音のアユ聞きたいな~」



「……うーん、ありがと。でも、今日都合が悪いんだよね……」


こう言ってくれるのは、嬉しいんだけど……。




やっぱり気が引ける。




「みんな、もぅ止めなよ。莉音にだって都合があるんだし」




姫梨ちゃんが優しい笑顔を浮かべてサヤ達に呼び掛けた。




「莉音、またね。次は一緒に遊ぼうね」




ニッコリ笑う姫梨ちゃんに拍子抜けする。