でもそれからも

他の4人に場所を変わるよう

言われることはなく、

会話する4人に挟まれたまま

私と渡部君はもそもそと歩いていた。

しばらくすると細い道が出現した。

「これ二人並んで歩けねぇよなぁ」

「1列になろうぜ」

先頭の二人の声で、

1列になって進むことにした。

順番は、多賀君、松田君、私、渡部君、

黒木さん、浜崎さん。

「えぇ~~。私一番最後じゃん!!

 熊とか後ろから襲いかかってきたら

 1番にやられるじゃん!!!

 そんなの嫌だよ、ダサいし、

 しかも死ぬし」

浜崎さんが愚痴をこぼす。

「そう?でもそこで倒せば美羅は皆の

 ヒーローになるのよ。

 どこがださいの?」

「あ。そっか。じゃぁ後ろでいいや」

....。どうやら黒木さんの半ば強引な

言い分に納得したようだ。

「納得するのかよ」

「じゃ、熊は任せた」

前の二人も笑っている。

浜崎さんは、単純だな。