その時、



「今井くん?」



後ろから愛しい声が聞こえて、俺は咄嗟に振り向いて、抱きしめた。



「……っ……!!」



「どこいってたの」



「海を見に……?」



「焦った……」



額から、どんどん汗が流れてくる。



「今井くんこそ、何してたの」



「襲われてた」



「おそっ!?」


これは、嘘じゃない、事実だ。