「もう、怒ってないんで。それに、もう会うことはないと思うんで、さよなら」



俺はそう言ってこの部屋を出て石原さんを追った。


このホテルのどこを探しても石原さんはいない。


俺は、いつの間にか息が切れていて。


でも、そんなの関係なしに走り続けた。


ホテルの中には見当たらないし。
どこ行ったんだよ!


とりあえず、外に出て探してみることにした。


女子なんだから……こんな夜中に……外……行かなくても



「はぁ……はぁ……」



息が切れてきて、もう走れない。