「今井くん、最近本当甘いよ」



「石原さん見てると、ほっとけなくてね」



俺がそういうけど、石原さんは黙ったままで、俺の胸に顔を埋めた。



「そんな事言われたら「そう思っていいよ。石原さんの都合いいようにとってもらっていいよ。」



「…………」



「俺も、自分でなんでかよくわからないけど、そうみたい。」



「それって……私のこと」



「でもさ。俺、ちゃんと石原さんに言いたいから。言えるようになるまで、待ってくれない?」



「……うん……うんっ」



石原さんは、目に涙を溜めて、俺の腕の中で俺を見上げながらそう言った。


その姿が、愛しくて思わず頬が緩んで笑ってしまう。



「行こっか」



俺はそう言って、袋を持って、石原さんの手を握って歩き出した。