「そうですか……では、楽しんでいってください」


「はい。ありがとうございます」



俺は飼育委員のお姉さんに軽く挨拶をして、キンギョハナダイをもう一度見た。



「ちょっと、今井くん!私を置いていくってどうなの!」


「置いていくも何も、委員長と話してたでしょ」



石原さんと、キンギョハナダイを見ながら会話を始める。

どちらもお互いの顔を見ようとしないで、ただただキンギョハナダイを見る。