「あぁ。俺のじゃ、嫌だった?」


そう言うと、わたわた慌て出す石原さん。
小動物みたいだ。


「そんなわけないよ!寧ろ嬉しいよ!」


「そ」


「うん!」


「海入らない時、それ着てていいから」



俺が、パーカーを指さしてそう言うと、石原さんはパァァッって効果音が出るんじゃないかってくらいの今までの中で最高の笑顔を見せた。