「だから失恋じゃないですよ!?
それにこれ頂いたら悪いです。」

蓋をしめて先輩に差し出す。


「バカじゃねーの。こういうのは喜んで受け取れよ。
俺は使わねーんだし。

貸して。」


箱を受けとりヘアピンを出す。

「ちょっ!」

ぐいっと先輩に引き寄せられた。


顔・・・近い・・・っ。

10センチくらいの距離。


「はい、オッケー。」

髪に少しの重みを感じて、さっきのピンがついているだと分かる。


「とったら罰ゲームな。」