さっきの声はわたしに向けられていたらしい。

一人の男がこっちを見ている。


「君だって!暇なの?」


わたしだとは思わなかった。

「暇ですけど。」


遊ぶつもりはないけど。



「遊ばない?」
「いや・・・それはちょっと。」

「いいじゃん!暇なんでしょ?」
「えっ・・・。」

こんなに押しが強いとは思わなかった。


「行こ!」

そう言ってわたしの手を引く。



「いや・・・ちょっと・・・!」