「今日から此処で新しく働く千と姫だ。
千の事は知っていると思うが姫は新米だ。お手柔らかにな。」
変な蛙←
「セーンっっ!!!」
ドタドタと走ってくるのは美人な女の人。

「リンさん!」
千尋(此処では千って呼んだ方がいいのかな…。)が嬉しそうに目を輝かせる。

「久しぶりだなあ!隣にいる奴は友達か?」
『隣にいる奴』とは私の事ですね。

「姫といいます。よろしくお願いします。」
私がニコッと微笑むと、何故かその場の空気が和んだ。

「姫か!可愛い名前だなぁ!それに本当に『お姫様』みたいに美人じゃないか!」
リンさんのその言葉にみんなが頷く。
よく言われるけど←

「お人形みたい」
「こんなに可愛い娘が働くなんて」
「湯屋にはもったいない」
「ハク様とお似合い」

次々に声が飛ぶ。

ん??

ハク様って……、
誰だよ←

それに…
さっき、千の表情が歪んだ気がするのはやっぱり気のせい…?