「あれ……先輩。




……何してるんですか?」


春斗さんはそう言いながらゆっくりベッドから上半身を起こす。


まるでとぼけているかのような口調をおかしく思いながらもあたしは…


「何って…


覚えてないんですか…?」


まさか、と思いながらも半信半疑で尋ねる。


ただそんなあたしの期待とは裏腹に春斗さんが言ったのは


「覚えてない??


…俺、なんかしました?」


悪気なんて一切なさそうなそんな言葉だった。