麻紀と祐二がやってきて、

 4人は「お風呂お風呂」と部屋を出ていった。

 
 旅行の楽しみはどうやら、お風呂と食事にあるらしい。

 人間っていいな、楽しみがいっぱいあって。


 唯衣に座布団に座らされたオレ。

 することもなく(もちろんだが)、部屋でしばし待っていると、先に流川が帰ってきた。

 少し休んで、すぐに出ていった。


 直後に唯衣が戻ってきて。

 「あちあち」と窓を開けて涼んでいる。


 そろりと戻ってきた流川。


「随分遅かったな」


 唯衣に声をかけると。


「ひぃっ!」


 おもいっきりビビる唯衣。


「お前、なんちゅーブラジャー着けてんだ」


 …ぶ。

 また流川のからかいが始まった。

 真っ赤になって、唯衣が反抗している。



 その後…


 流川のからかいはエスカレート。

 ああ…なんか分かったわ。

 さっきの唯衣の緊張。


 人間って、

 スケベだな。


 触ったり、重なったり。

 愛情表現なのか何なのか。

 とにかく。

 イイ感じ、とはこういう場面をいうんだろう。


 寸でのところで、あの面白い仲居さんが入ってきて。

 あとは…

 本編どおり。


 流川と唯衣のそばで寝転がってその様子を見ていたオレも、

 流川が唯衣に落とした唇に、


 なんだか分からないが、緊張した。


 ふう…。