『フーコ、久し振り。元気にしてた?赤ちゃんは?』


数ヶ月前、赤ちゃんを産んだフーコ。

自宅で子育て中だから最近出歩いてないって聞いたんだけど……。


此処に居るって事はもう赤ちゃん引き取られちゃったのかな?



「あ、凛音、その赤ちゃんなんだけどね、……あ」


『ぅわっ!?』


時人くんが何か言いかけた時、突然顔面目掛けて跳んで来た謎の物体。


『痛い痛い痛い!!』


「コラ!ジュニア!やめなさい!」


それはフーコの時より酷くて、引っ付くだけかと思いきやそのまま顔面から頭上へと移動してきた。


お陰で顔中がヒリヒリ。


っていうか、あたしの顔大丈夫!?まだ嫁入り前なんだけど!



「ジュニア!どこに座ってんの!下りてきなさい!」


オカン口調で喋っている時人くんはひとまず置いておいて。


あたしの頭の上に居るの誰!?




「ホラ、ジュニア、ごめんなさいは?」


頭の上から下ろした時人くんが、両手で掴んで身体ごとお辞儀させる。


『え、時人くん、また違うフェレット飼ったの!?』


時人くんの肩に乗ってる二匹のフェレットを交互に見ながらそう問いかけると、時人くんは「ううん」と首を振った。