「お客様、あちらのお客様からです。」

店員は男を指さし、そして恭しくアイスミルクティーを二人に渡して去っていく。

しかし牧野と美樹からの視点だと、店員が指さしてるのは本来は満だがメガネの男を指さしてるように見えた。

「キャーやだーあの人からだなんてぇ勿体無くて飲めないー!!」

「飲みなよ美樹、失礼だよ……」

「そっそうよね、飲むわ!」

そういい美樹は意を決した顔をしてゴクゴクとアイスミルクティーをがぶ飲みした。

「うわすご……」
牧野は唖然とした顔をして美樹を見つめた。




(くくく、計画通り……)

満は一人でほくそ笑みながら次の段階に入る準備をした、そしてまたまた店員を呼び止めこう言った。

「彼女達からメルアドを聞いてきてください。」

「…………はい」

店員は一瞬ひきつった顔を見せたが、諦めたかのようにトボトボと女子高校生の席へと歩んでいった。






「お客様、あちらのお客様がメルアドを聞きたいとのことです」

美樹は一瞬店員が何故遠い目をしているのか疑問に思ったがメガネの男にメルアドを聞かれていると聞いてそんな疑問も吹っ飛んでしまった。

そしてすぐさまナプキンにメルアドを凄い勢いで書き、店員に握らせた。

「はい、書きましたよ!これが私のメルアドです!あっちょっとトイレ行ってくる!!」

そういい慌ただしく美樹はトイレへと向かう、その後ろに待ってくれ私も行くと牧野が後についた。





「はい、これがメルアドです、それでは」

満は女子高校生のメルアドをゲット出来て気分は有頂天に達した。

何せ物凄い勢いでしかも自分好みの子がメルアドを書いてくれたからだ。

満は上機嫌で早速その子にメールを送る事にした。