「蓬ちゃん、敵を騙すなら味方からともいうけど、彼らは友達なんだろう?報酬として、蓬ちゃんの秘密を彼らに暴かせてもらったよ」

「あはは、安い報酬ですね」

「そうかい?情報屋に身を隠すことはもう出来ないんだよ」

「父親に見つからないようにした変装の方が役割として大きかったので。それに、いずれ、言わなきゃと思っていたんです」

 広西さんはそうかと言葉をこぼし、苦笑を浮かべました。

「蓬ちゃん、キミが言うことが本当に正しいなら、全ての真実を証言できるキミは1番厄介な存在だ。くれぐれも気をつけなさい」

「はい。ありがとうございます。よろしくお願いします」

「もう、行くのかい?」

「すみません。全部片付いたら、また来ます」

「あぁ。そうだね。…清牙くんとおいで」

 広西さんにお礼を言って家を出る。