「あの……怒ってないの……?」
勇気を出して訊いてみた。
「え? さっきの?
怒ってないですよ?
職業柄、人前で着替える事も多いし。
まあ、女性の前で裸に腰タオルってのはないけど。
撮影でそんなシーンあってもタオルの下にパンツ履いてるしね。
それより急になっちゃん入って来るからびっくりした〜
それにあんな事するなんてぇー」
ん?
『あんな事』?
「あたしなんか変な事したっけ?」
ハルはただでさえパッチリした目を更に丸くして
「ええっ!?
なっちゃんの中ではアレは変な事じゃないの!?
毎朝あんな事してくれちゃうわけ!?」
……シャツとパンツ握りしめて……あ、これは確かに変だけど、それから洗濯……だよね??
でも洗濯の事じゃなさそうだし……
「だからなっちゃんが……」
とハルが言いかけた時モモが目を擦りながら起きて来た。
「ママ、ハルー おはよぉー」
「あ、モモおはよ!」
「モモちゃんおはよう。
なっちゃん、続きは夜話すね。
子供の前では教育上よろしくないかもしんないしねぇ」
「え?教育上良くないって、なんで??」
朝食を出しながら訊くあたしに、
「だから夜ね」