見上げると逞しい胸……
触ってみる。

あったかい……しかも肌の質感まで本格的だし、なんか雫が伝って濡れてる……。


幻覚の胸に自分の耳を当ててみる。

トクン……トクン……トクッ……トクットクットクッ ドクッ

心臓の音まで聴こえるなんて……今時の幻覚はリアルね。


ん?
だんだん心臓の音が早くなってきた……それに耳を当ててる胸……身体も熱くなってる……?


「……あのぉ〜、なっちゃん?
朝からとっても大胆な事してくれて、どうしていいか分からないんですけど……」



んんっ!?
本物……!?

「ハルっ!!!」


急に名前を呼ばれて

「なっ なにっ!?」

驚くハル。


「本物!?」

「なにがっ!?」

「だから……ちょっと待って……っ
えっ?幻覚じゃないの!?」

「だから、なに!?」


……うそ〜
「良かったぁ〜 良かったよぉ〜」

本物だよ〜 モノホン!
ちゃんと居たよぉ〜……



泣きそうな顔で縋り付くあたしにハルが

「……何が良かったのか全然分かんないけど、その……握りしめてる俺のシャツとパンツどうすんの?」


ん?
あ、ホントだ!

これじゃただの変態じゃーんっ!!