その人と会ったのは、高校のとき
っと言っても私が知ってるだけで
あの人は知らないって感じ

そんな私達がなぜめぐりあえたのか・・・
今でも不思議でしょうがない

「巧・・・・?そんな男子俺のクラスにいた?」

その人は大きい声で言った
その声は私や周りの人にもわかるような

「ほぉら、あの子」

周りの女子達がクスクスと笑うのが分かる
私は恥ずかしくなって顔を下に向けた

「へぇ・・・ってか女なんだな」

「そうそう、私も始めてしったぁ」

媚を売るような女の言葉に私はいらいらした。
私に近づく足音にも気づかずに
そして、私はこの人と始めての言葉を交わす

「俺は直樹・・・佐藤直樹」

「っぇ・・・?」

「自己紹介、ほらお前は?」

「中川巧・・・」

「よろしく」

にんまりと笑って佐藤君は又皆のもとに行ってしまった。
女子のイヤミな声が耳にも入らずに
私は佐藤君に恋をした・・・・。