こんなに近くにいる。

何年も、会いたくて逢いたくてたまらなかった和君が。


私は、何をしたかったんだっけ…

和君と再会して、何を言いたかったんだっけ…?

あれだけ考えていたのに、いざ目の前にすると、頭の中が真っ白になる。



「おい涼介、早く帰るぞ」


「おー和哉、そうだな。みんなで帰るか」



呆然と立ち尽くす中、和君と、北口先輩の会話が薄っすらと聞こえた。



「雪!行くぞ〜!」



…え?

みんなって…私も?