振り返るより先に瞳ちゃんを見れば、声をかけた主を見つめるその頰がほんのり赤く染まっている。

も、もしかして…瞳ちゃんの好きな人!


期待を胸に、声の聞こえた方へ視線をやった。



ーーーーーえ?




「お前もう学校終わったの?」


「う、うん…涼介(りょうすけ)も?」


「おう。俺らも今から帰るとこ」



涼介さんと呼ばれる人が瞳ちゃんに駆け寄ってきて、楽しそうに話す二人。

でも、私は彼の隣にいた人から目を背けられないでいた。


和、くん…。