「こんにちは。」

     「…誰?」

     「あぁ、まだ、話したことなかったよね。

     僕の名前はライ。よろしくね♪見紅チャン♥」

     あたしはかなり不機嫌だった。訳?そんなの…

     「ちょっと~このこ、みるくって呼ばれたら不機嫌になるんだからあ~

     気安く呼ばないでよぉ~ねぇミク?!」

     「……そゆこと。あたしのこと、見紅って呼ぶ奴とよろしくしないから。」

     「僕が君の婚約者でも?」

     「はっ?」

     「だから、婚約者。君の。」

     「……うん。それでも。ってか、そゆのどぉでもいい。」

     「う~ん。まぁ、とにかくさぁ君のこと連れてくるよう言われてるんだよね。

     君のお父さんから。…来てくれる?よね?」

     「…あぁ~~~うん。…ごめん夏美。行かなきゃ。

     ほっといたら、さらに面倒になる。」

     「う~ん。行っておいでぇ~~ミクパパかぁ~クスクス」

     「あんたも連れてくかい?」

     「いえ…結構です。ミクサマ。」

     っと言うわけで、不機嫌マックスなあたしを連れてライと名のった男は

     あたしのオヤジのもとへ車を走らせた。