ライはとても知性溢れる王子で、そして何よりルナを、ルナ姫を愛していた。 両国の王様も二人が愛し合っていることを知ると、結婚の準備をし、国を合併することにした。 二人はとても幸せだった。 ……でも、その幸せはいとも簡単に崩れ去った。 ルナ姫の父、デューク・ミレラが突然死んでしまったのだ。……毒殺であった。 ルナはとても悲しんだ。母を早くに亡くし、寂しくないようにとたくさんの愛をくれたのが父だったのだから。