たまちゃんに、泣いたことを気づかれないように

私は何度も何度も冷水で顔を洗ってからお風呂を出た。


脱衣所で体を拭いていると…

リビングにいるたまちゃんの声が、ここまで聞こえてきた。



『…?』



電話…かな?

何を言ってるかは聞こえないけど…。


邪魔しない方がいいと思った私は

出来るだけゆっくり着替えて

時間をかけて髪の毛を乾かした。



それでも15分くらいしかかからなくて

悪いとと思いながらも、もう一度耳をすまして音を探ってみた。