髪の毛を洗って、体を洗って…。 入浴剤が入れてあったピンク色のお風呂に浸かると… 我慢していたものが、溢れ出てしまった。 『……っ…ふっ……うっ』 お風呂のお湯からは 桜の花の香りがした。 この家は、私が変わっても… 変わらない優しさで包んでくれる。 ふわふわの毛布にくるまれているような温もりで 私を受け入れてくれる。 それが嬉しくて 幸せで… 幸せすぎて――胸がいっぱいになった。