「騒々しい人だわ…全く」



たま美さんがいなくなったリビングは、一気に静かになっていた。



その存在の大きさ

明るくて常に前向きで

改めて素敵な人だなぁって感じた。




『ううん…憧れだよ、本当に』


「やめて、絶対ダメッ。お願いだから、さくらはそのままでいて」



たまちゃんがドアップで

鬼気迫る顔を向けてくるものだから。



『う、うん』



私は、壊れた人形のように頭をカクカクと縦に振ることしか出来なかった。



その後――

さり気なくテレビを見始めようとするたまちゃんを優しく制して

再び、テスト勉強が始まった。