「きゃー美味しそう~!!

あたしが好きなものばっかりじゃなーい!!」


『ふふっ』



先に座っていたたま美さんが子供のようにはしゃいでくれた。

親子揃って、仲良く好き嫌いが一緒だから。

たま美さんにとっても大好物ばかり。



「よしっ、終わった」



たまちゃんは、目にも負えぬ早さで。

シャーペンとルーズリーフを投げて

ダイニングテーブルの椅子に着席していた。




「やばっ…めっちゃおいしそうなんだけど」



あ、よだれ。

美しいポーカーフェイスの口元からよだれがたれていた。

うう、かわいすぎる~。



『ごはんどれくらい食べる?』


「あたし大盛りー!」


「ちょっと、お母さん。さくらはあたしに聞いたんだけど」


『まぁまぁ、たま美さんのお茶碗これでいいんですよね?』


「うん!」


「…チッ……さくら、あたしも大盛り」


『はい』