たま美さんとたまちゃんは
名前の通り、顔はそっくりだけど中身は全然似ていない。
たま美さんは
たまちゃんよりも背が高くて
見た目だけはクールな美人さんだけど。
中身は、まるで少女のような人だった。
『おじゃまします』
「うんうん! おかえりなさい、さくらちゃん」
『…はい…ただいまです』
私の両親がたまちゃんのことを自分の娘だと思っているように。
たま美さんもまた、私のことをそう思ってくれていた。
会いに来なくなったのに…今も、変わらず。
たま美さんの気持ちが嬉しくて
瞳がうるっとしそうになるのをグッとこらえた。