「ただい」

「おかえりー!! さくらちゃんっ」


『きゃあっ』


ポスッ…という音とともに

私はたま美さんの胸の中にすっぽり収まっていた。



「ちょっと、お母さん…」


「うう~、私の娘が帰ってきたあぁ」


『…たま美さん』



ぎゅうぎゅう抱きしめられるがままになっている私を

たまちゃんが無理やり引き剥がした。



「っとに…さくらのこと窒息死させる気?」


「だってー!」


「とりあえず中入れてよ。さくら荷物持ってるんだし」


「ああ! そうねっ。やだやだ私ったら…嬉しくて」