歩いてたったの10分。

走ったら、もっと近いたまちゃんの家。


学校が私の家方面にあるから、普段たまちゃん家を通ることはない。



あの事件が起こる前は、頻繁に行き来していたのに。

お泊まりだって、お互いの家を交互にしていた。



でも…今は。

遊ぶ時も泊まる時も…私の家でだけ。



だって、この家には龍平さんがいるから…。




私がたまちゃんの家に自ら行くのは

新年の挨拶をしに両親と揃って行くくらい。



そういう、特別な日じゃないと

もう行けなくなった…たまちゃんの家。