ガチャンッ――
たまちゃんは部屋のドアを閉めたと同時に、私に頭を下げた。
「ごめん…本当に、ごめん」
たまちゃん…。
『ううん…だからもう、気にしないで?』
「違う、そうじゃなくて」
たまちゃんの顔を下から覗くと
複雑そうな顔をしていた。
「あたし…一瞬でも、嬉しいと思った」
『…えっ』
「さくらとにいが喋ってるの見て…嬉しいって思った」
『…たまちゃん』
「ごめん…さくらの気持ち全然考えてないね。
お風呂入ってくるわ」
たまちゃんは、そう言って
私から逃げるように部屋から出て行った。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…