雨の日には決まってまっ黄色の傘をさしていたみー
目の前にその黄色い傘が現れて
とたんに嬉しくなったのを覚えている
「りゅうちゃんりゅうちゃん!あれみーちゃんだよね」
颯も見つけたらしく、せわしなくたずねる嬉しそうな笑顔が忘れられない
「あぁ。声かけてきていいいぞ」
「わぁーい!いってくるね♪」
駆け出す颯
おもちゃを貰った子どもみたいな背中が余計と子どものように感じさせた
ププププーーッ
ギィーーーー
ガシャンーーーーーー
目の前で大型トラックが電柱に突っ込んでいた
小さな男の子が、泣いていた
黄色い傘が転がっていた
彼女は姿を消した