「よかった・・・」
「うん。でも、まだこれからだよ」
ホッとする私に浅葱がほほ笑む。
そうだ。
これからだ。
「浅葱、大丈夫?」
「うん。大丈夫、最後までやりきるよ」
私は浅葱に頷き、前を見据える。
最期まで、やりきる。
皆を巻き込んだ、私の責任。
最後まで、ちゃんとやりきるんだ。
池野さんとゆめかさんは、高校の前に来ていた。
ここは、二人が通っていた高校らしい。
「確か、初めて会った場所は・・・」
門をくぐるとそのまま右に曲がる池野さん。
その先に、大きな桜の木がある。
その木の下に、次の手紙が置いてあるのだ。
「みつけた・・・」
池野さんがそれを拾い上げる。