「…やっぱりあなた『スクトゥム』の兵士なのね。ここはレシリア帝国のはじっこにある田舎よ。あなた国境線で戦ってたの?」
ーーレシリア帝国。周囲一帯を支配している大帝国である。
富と権力を握り、そして最強にして最悪な軍隊を保持していた。
ー『スクトゥム』
いわゆるロボット軍隊である。だかその容貌はロボットとは程遠くむしろ人間に限りなく近かった。
テクノロジーの発達が目覚ましいレシリア帝国は恐ろしい計画を立てた。
それが『スクトゥム計画』
痛みも限りもない人形兵隊を造り、隣接する国や刃向かう国を蹂躙する。
当時は誰もが無理だと思っていた。そんなこと出来るはずがない、と。
だがレシリア帝国は長年を費やし、とうとう完成させたのだ。人間に限りなく近い人形を。