ピクニックに行こうと彼女が言い出してから3日後、彼らはとある丘に来ていた。


彼女の住む田舎町の全貌を見ることが出来る見晴らしの良い所だ。


木陰にお弁当を広げ食事をする。


この行為にもだいぶ慣れてきた。味こそ感じないが違和感は消えていた。


「いい天気。ピクニック日和だね!」


そう言いながら食べ終わった彼女はゴロンととても気持ち良さそうに横になる。


「そうだね」


彼女の姿を見ながら彼は以前にも感じた温かさを感じていた。


じんわりと広がる温かさ。


いつまでも感じ続けていたい温かさ。