「は?こっちは仕事で忙しいのに仕事の苦労もわかんない人間がよくそんなこと言えるよね。」
言ってしまった。
「ごめんなさい。やっぱり大丈夫です!いってらっしゃい」
泣きそうな顔して由美は笑っていた。
ホントはこんなこと言いたいんじゃないのに。
違うって否定して謝らなきゃいけないのにそれが出来ない俺はやっぱりチキンだ。
だからこそ、今日は絶対早く帰ってやると思ったのに。
部下が犯したミスのせいで今日は帰れなくなってしまった。
社員全員で、仕事をこなしているがこれは社の信用に関わることだから、手を抜けない。
仕事が終わったのは朝6時だった。
部下が謝罪してくれてたが、みんなそれに答えられないくらい疲れていた。