「柚ちゃんお前さァ、後輩のくせに生意気すぎ!」


 ついに罵倒され続けたことに腸煮え繰り返ったのか、さえさんはビシィッと人差し指で僕を指す。


 …いやいやいやいや、なんで僕が悪者?


 さえさんがアホなのが、悪いんじゃんっ


「…すなわち逆説的にいうとサエサンは、先輩のくせにナメられすぎ。」

「ああ!?ンだとこの女顔……!」

「…っ!」


 女顔──、


「…っ五月蝿いたらし顔。」

「それどんな顔!?」

「……鏡見ろ。」


 ピシッとさえさんの額に青筋が浮かんだ。