「ところでさえさん、桐原先輩と一階で、なにしてたのー?」


 仕切り直して、といったところだろうか、くるんっと向きを変えて、風太がさえさんに尋ねる。


「え、ああ、もう終わったけど、宣伝ポスターの貼り替え」

「あー!サクラ祭の!例の演劇の!そっかもうあと一週間か…桐原先輩いるし、超満員間違いなしですねっ!」


 …さえさんにはタメ口なのに、桐原先輩には敬語の風太は、見ていて清々しい。


「そういう風ちゃんたちはなんか部活やってんの?」

「俺も柚季も写真部!サクラ祭の日は出し物っていっても展示会しかしないけど、よかったら観にきてっ」


 エッ…!