「あ、そうそう、今年から!だけど俺はきみのこと知ってるよー? 香坂美景ちゃんだよね!可愛いから有名だよっ!」
…風太のバカ、なにノリノリで話しちゃってんの…
「そんなっ、可愛いだなんてっ、みかげ言われたことな〜いっ♡ もーっ、風太くんって、冗談が上手いねっ?」
…………そこはかとない憤りを感じる。
逆ハーなうとか思ってんじゃないだろーなこのアマ。残念ながら僕は女だ。
「……声キショ。」
「…ッはあ!?」
ぽそ、っとほぼほぼ独り言のように呟いたそれを、香坂さんは見事に拾い上げ、怒りを露わにした。「げ、オイオイ柚季…」と風太は呆れている。
想定内でしょ、風太。