「スッゲースッゲー!桐原先輩、ホンモノだ!スッゲーもはやさえさんがスッゲー!」
「風太、五月蝿い。」
「ごめんごめん、桐原先輩!俺、一年の垂水風太ですー!でコッチ弟の垂水柚季!」
風太が口早にそう言ったけれど、それでも桐原先輩の表情は依然として変わらず、その変わらない表情のまま、「どーも」とクールに答えた。
ああ、顔も性格もこういう感じじゃあ、カッコイイって騒がれていたのも納得がいく。
ってゆーかほんと、さえさんより断然カッコイイ、アホっぽくないし、大人っぽいし…
ちょっと怖いって思う女の子もいるみたいだったけど、僕だったら絶対に桐原先輩のほーがイイ、
うん、少なくともさえさんみたいなフワフワ軽くてふうって息吹きかけたらどっかに飛んで行っちゃいそうな人より、数百倍。イイ。