「あっ!」 廊下の角を曲がり、階段を上がって行こうとする二人の男子生徒と、午前中に見たばかりのキャピキャピギャルを視界に捉えた風太が、「やっぱり!」というふうに、声を上げた。 それに気付いた金髪男も、「え?」と顔を向けた。 やっぱり、さえさんだ…! ──けれど、よくよく見るとキャピキャピギャル、もとい香坂美景とさえさんの距離が、異様に近い。