この事があってから、ふたりは打ち解けた。いや、晴が一方的に追いかけていると言った方が正しいかもしれない。ただ、それでも人嫌いな宙が、優しい表情で接しているのは事実だった。 「先輩。先輩。」 ふたりが一緒の時は、この声が聞こえない時はなかった。