──この後はデザートか。お委せにすると多いのが難点だな……リハビリの後、このボリュームはさすがにキツイ

魚とお肉料理の後に、結城さんが溜め息をつく。

「そうですか? レディース向け位の内容だと思いますよ」

──女性はデザートは別腹なんだよな。食べていいぞ


結城さんはナイフとフォークをお皿に揃えて置き、優しい笑みを溢す。

ガラスコップに残った水を小皿に移し、鞄から取り出したゼリー状の液体をゆっくり注ぐ。

A5サイズ位のビニール袋を取り出し、数種類の錠剤と顆粒剤の封を切り、ゼリー状の液体で一気に流し込む。

「すごい量ですね」

──まあな。気休めでも飲まなきゃ、動けなくなる類いの薬もあるからな。薬を飲む時、こういうゼリー状の液体は助かるんだ