苦し紛れの推理だ。失笑されるに違いないと思いつつ、ボールペンを走らせる。

「結城くん、青いな。だが、そう言う青い所も君の魅力だ」

西村にぐいぐいと迫られ抵抗するうち、体力が奪われていく。


……先生

声にはならない呟きが漏れ、俺の呼吸が乱れる。


「大丈夫かね、息が乱れている。冗談が過ぎたようだ」

俺は西村の触手から解放されて、上がった息を整える。


「惜しいな~。君の体がもう少し強ければ、君を観察しながら濡れ場も描けるだろうに」


……すみません

乱れた息を整え、幾度も息を吸ったり、吐いたりを繰り返す。


「最近、体はどうだね!?」

――酸素濃度が若干上がりましたし、薬も少し強めに


「課長昇進して、無理をしているのではないかね」


――とくに変わったことはしていませんが、情けないです


「1年前、移植の勧めもあったんだろ?」