西村の野太い手が、俺の胸元をモソモソと蠢いている。


――野郎を脱がしたって、まっ平らな胸しか出てきませんが


「結城くん、君は味も素っ気もないことを言うんだな。儂は君のその搾られた白いボディは、さぞや美しいと想像できるよ」

西村は続けてボタンをはずしていきながら、吐き気がするようなことを平然とのたまう。


――確かに、主治医管理の元にプログラムを組み、体に負担をかけないよう鍛えてはいますけど


「だろう!? 体脂肪1桁で腹筋も割れた君のボディは、鑑賞するに値するものだと思うんだ」

何を訳のわからないことを言っているのかと思う。
脱がされたら、一気に襲いかかられるに違いないと思うと、背筋が冷たくなる。


――先生。犯人は、もしや被害者『桜子』の体をなめずり回し侵す目的で、思い余って