ウエイトレスが運んできたランチと俺を見つめて、笑っているのか、怒っているのか、判らない顔が可笑しかった。
声に出し「あはは」と笑っている自分に気付いた。
「結城さんの笑顔、すごく綺麗です。そんな風に思い切り笑った顔、初めて見ました」
紗世が亡くなってからはずっと、何かに大きく心を揺さぶられることもなかった気がする。
感情が高ぶる、そんな余裕もなかったなと思う。
「結城さん、笑っていてください。あなたが笑顔でいてくれるなら、わたし……あなたの中に紗世さんがいても、あなたが紗世さんを忘れられなくてもいいですから」
「……和泉」
「わたし、たくさん残業の話や職場の話をします。それで結城さんが笑っていてくれるなら、たくさん話します」
「和泉、俺は君の食べている顔だけでなく……」言いかけて、和泉に顔を近づける。
和泉の耳元で「君の笑った顔も結構好きだ」と囁いた。
和泉の顔が再び赤くなった。
声に出し「あはは」と笑っている自分に気付いた。
「結城さんの笑顔、すごく綺麗です。そんな風に思い切り笑った顔、初めて見ました」
紗世が亡くなってからはずっと、何かに大きく心を揺さぶられることもなかった気がする。
感情が高ぶる、そんな余裕もなかったなと思う。
「結城さん、笑っていてください。あなたが笑顔でいてくれるなら、わたし……あなたの中に紗世さんがいても、あなたが紗世さんを忘れられなくてもいいですから」
「……和泉」
「わたし、たくさん残業の話や職場の話をします。それで結城さんが笑っていてくれるなら、たくさん話します」
「和泉、俺は君の食べている顔だけでなく……」言いかけて、和泉に顔を近づける。
和泉の耳元で「君の笑った顔も結構好きだ」と囁いた。
和泉の顔が再び赤くなった。