自分の身体がどういう状態かはよく解っている、解っている上で行動していると言いたかった。

「結城さんが度々、胸に手を当てているのも薬飲んでるのも、俺知ってます。いつも微熱があるのも」

──だから? 今はそんなことを言っていられる時ではないし、倒れるわけにはいかない

心配しているなら、きっちり仕事を覚え自立しろと言ってやりたかった。

梅川邸を出て俺の運転で、病院に寄った。

加納には病院の向かいにある喫茶店で、次に訪ねる西村先生の前回までの話を読んでおくよう指示をした。

コンツェルンに出向くようになり約半月。

週3で病院に通い点滴を打つが主治医は毎回、苦い顔をする。

薬の量も増えたし、幾つかより強い薬に変わった。

暑さと疲労で食欲も落ちているし、水分1日800㏄に減らされ青汁では追いつかず、青汁寒天のスティックを摂ることにした。