「……くぁああ…暇だな…」



そう言って、俺はベットに寝転んだ。
ギシリとベットが音をたてる。


急病を患った俺が置かれている状況は、
何かこう……すっごく大きい機械を使った検査尽くし、という訳でもなく、
激痛や吐き気などに襲われるといったこともなく、




何というか………暇なのだ。




急病の症状みたいなものは一切出ておらず、やったことと言えば精々採血とレントゲンくらいだ。




初めのうちは「学校に行かなくて良いんだラッキー!」と喜んでいたが、
1週間となると流石にやることも無くなってきて、暇になってしまう。


家から持ってきた本も全て暗記してしまう程読み尽くし、
ゲームもセーブデータをざっと5回は消して、初めから繰り返し遊び尽くした。


更に、各階に休憩スペースみたいなものがあり、
本や雑誌なんかも置いてあるが、あまり興味をそそられるようなものは無かった。