「おい五月、書類を……って、麻理奈?」
「夏目!」
書類を手に俺のもとへと来たのは、
柊 夏目(ひいらぎ なつめ)。俺のクラスメイトで担当医だ。
「ね、ねぇ夏目、何で白衣着てるの?」
「あれ、行ってなかったっけか?夏目はここの院長の息子で、親父さんに次ぐ、2番目の実力を持った医者なんだよ」
俺がそう言うと、麻理奈は2・3回瞬きをした後で、「えぇっ!?」と声をあげた。
「……2番目って言うな。あんな父親となんて、比べられたくない」
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